2024年1~3月の繁忙期における法人の部屋探し動向を探る。新型コロナウイルス下を経て、初めて迎える異動シーズンは、新卒採用の動きが活発化。23年同時期と比較して、法人からの依頼件数が増加傾向にあるとの声が仲介会社から上がった。
コロナ明け 採用強化が影響か
新卒ニーズで堅調 人材確保、活発化
「今春の法人需要は、市場全体で23年繁忙期比2割程度増加している感覚がある」と語るのは、取り引き社数1800社で法人仲介を行うS‐FIT(エスフィット:東京都港区)だ。
その背景として、コロナ明けによる新卒採用の再開や強化の動きが大きいという。
同社への1~3月の問い合わせは、23年同期比100%。ただ、今春は営業方針を変更し取り扱い件数を抑えていた中で、前繁忙期と変わらない反響を獲得している。
法人営業部の衛藤明彦部長は「大手の人材派遣や小売り企業では、新卒採用人数が23年度比較で190%に増えた例もあった」と話す。