供給増えるZEH ハウスメーカーの最新動向を紹介

三菱地所レジデンス,ミサワホーム,大和ハウス工業

管理・仲介業|2024年04月19日

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 4月より物件の省エネ性能ラベル表示が努力義務となり、省エネ物件が注目を集めています。そんな中、着工数が増えているのが、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の賃貸住宅です。ZEHの定義と、各社の最新動向を紹介します。

 

 

ZEHの定義と3要素

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 ZEHとは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(net Zero Energy House)」の略称で、年間の一次エネルギー消費量を正味でゼロ以下にすることを目指した物件です。つまり、その物件における消費エネルギーよりも、創出エネルギーの量の方が大きくなることを指します。

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 ZEHには、①高断熱②省エネ③創エネの主に三つの要素が含まれています。①の高断熱は多くの場合、天井や壁、床に断熱材を敷き詰めます。②の省エネは、一般的な設備に比べて省エネ性能の高い設備の設置を指す。特にエアコン、給湯器、照明など年間を通じて使用頻度の高い設備は、導入による省エネ効果が高くなります。③の創エネは太陽光パネルの設置です。集合住宅の屋根に太陽光パネルを取り付けてエネルギー生産を行います。

ZEHが注目されているのはなぜ?

 2023年10月、政府が50年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指す宣言をしたことが大きな理由です。これを実現するため、政府は30年までに竣工する全ての新築住宅の性能をZEHレベルに達することを掲げています。

ハウスメーカー各社がZEH竣工に積極的

 昨今では、大手ハウスメーカーを中心に、ZEH賃貸住宅事業の展開が増えています。

 三菱地所レジデンス(東京都千代田区)は23年2月、同社で初となる関西エリアでのZEH賃貸マンションを着工しました。太陽光パネルで創出したエネルギーは、物件の共用部やコワーキングスペースにて活用されます。
ZEHマンションの開発進む

 建物の販売や設計・施工を行うミサワホーム(東京都新宿区)も23年11月、東京都墨田区でZEH仕様の環境配慮型賃貸マンションを着工したと発表しました。Low(ロー)-E複層ガラスの採用や、外周部への断熱材の追加で、断熱性の高い物件を目指しています。
ミサワホーム、ZEH賃貸マンション着工

 また、大和ハウス工業(大阪市)は23年12月に開催した賃貸住宅事業説明会にて、ZEH仕様の賃貸物件事業の推進を発表しました。ブランド名「GRACA(グラサ)」と「TORISIA(トリシア)」の2種の賃貸住宅を展開しています。
大和ハウス工業、ZEH仕様の賃貸商品を推進

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